年賀状作成の裏側

2025.01.17

デザイン・ブランディング/志波大輔

こんにちは、志波です。
2025の年賀状、各所から反響いただき嬉しい限りです!
今日はその制作の裏側をお伝えしたいと思います。

本年賀状の最大の特徴であり、もっとも苦労したのがペリペリと剥がれるヘビのシルエット。
通常トムソンという木型を使って必要な形に切り出す手法を使うのですが、直近のお仕事でレーザー加工機を使ったこともあり、本件もレーザー加工機を使ってみようとトライをしました。

 

堺筋本町にあるDECKさんにご協力いただき、イラストレーターで作成したパスデータをもとに切り出していきました。ご覧の通りものすごいスピードで1つ1つがカットされています。ぐるっと螺旋を描いているにもかかわらず、たった0.5mmの破線も残していることに感動しました。
機械の使い方や、レーザー強度・データの調整まで、すごく丁寧にサポートいただけるので大変おすすめです!レーザー加工機の利点のひとつはトムソンと違って木型が不要なところ。通常この木型に費用がかかるため、小ロットにおいてはとてもありがたい点です。

しかしすべて切り終えたものの、残念ながら思った精度を出すことができませんでした。
(機械の良し悪しではなく、作りたいものとツールには相性があるということだと思います)
これが12/20のできごと、、、笑

このまま納得いかないクオリティで世に出すわけにはいかないと思い、トムソン加工をしてくださる桃谷紙工所の藤本さんへすぐにご連絡しました。
年末にも関わらず快く受けてくださり、12/23にデータをお渡しして12/28に仕上げてくださいました。

トムソンの木型
レーザーでの仕上がり
トムソンでの仕上がり

木型職人さんの高い技術と、トムソン屋さんの調整力で見事なクオリティに仕上がりました。そして本来休みだったにも関わらず、会社のメンバーに内職をしてもらい、なんとか年内に年賀状を出すことができました。
(藤本さん、今村くん、土屋さん、本当にありがとうございました)

毎年力を入れている年賀状、これはクリエイター魂の証として制作を続けています。
また実験の場でもあります。
年賀状廃止のムードがありますが、年に一度くらい関わっていただいている方を思い出す機会が必要ではないでしょうか。
紙にしかできないこと、紙だからできること、これからも探求していきます!