News
26年越しのメッセージ
こんにちは、志波です。
私ごとですが、先日引っ越ししまして、お家が新しくなりました。
娘も生まれて手狭だったのですが、余白ある空間で過ごせるのは幸せですね。
さて、そんな最中、アルバムを開くという引っ越しあるあるを実行したわけですが、そこで嬉しい出会いがありました。それは小学校6年時の先生が、生徒ひとりひとりの個性を表現してくれたメッセージでした。
日々の行動をよく見てくれてないと書けないようなメッセージばかりで、とても驚きました。先生は僕のことを「人が嫌がることも自分から進んでやった志波」と書いてくれていたんです。
これからの人生を賭けて、どんな生き方をしようか?自分のアイデンティティは何なのか?ちょうどそんなことを考えていたタイミングだったのですが、この言葉が心のモヤを取り払ってくれました。
人生を振り返ると、ずっとそんな生き方をしてきたよなぁとストンと腑に落ちたんです。ちょっと逃げてた時期もありますが、学級委員とかキャプテンとか、何かの代表とか、みんなが嫌がることを引き受けてきた人生でした。
自分で言うと偽善のように聞こえますが、先生が言うならきっと本当なんだろうと、自分自身を強く肯定できたことがすごく大きいです。自分の本質が正しく言語化されたとき、こんなにも気持ちが良いんだと感動しました。
日頃のデザインやブランディングの仕事も、本質を探し出して、言語化・可視化していく作業です。お客さんにもこの気持ちよさを体感していただけるよう、改めて精一杯仕事に取り組もうと誓いました。誰かのめんどくさいな〜、嫌だな〜と思うことを率先してできるような存在であり続けます。
26年越しのメッセージに感謝です!
ビジョンとかパーパスとか
こんにちは、志波です。
昨夜はさかい企業家応援団が実施する「経営実務勉強会2024」の一発目として
ブランディングについて講演させていただきました。
今年で4回目になります。
2時間くらいかかる内容を、ギュっと1時間に圧縮したにも関わらず、
ご参加いただいた皆さんからすごく勉強になりましたと嬉しいお声をいただきました。
おかげさまで色々なところで講演させていただきますが、
一度も同じ資料を使い回したことがなく、毎回ブラッシュアップして持っていくようにしています。
もっとこうしたら伝わりやすいんじゃないか?喜んでもらえるんじゃないか?
と推敲を繰り返すことがとても大切だからです。
今回は創業して間もない方に向けて、どうやってブランドを構築していくのかを
実例を交えながら体系的にお話をさせていただきました。
感想をお聞きして、僕も創業時に先の見えない不安に襲われたり、
手探りの中、歩みを進めていく辛さがあったこと、目の前のことに精一杯だったことを思い出しました。
今は今で違う大変さがありますが、それも楽しめるようになったことに成長を感じます。
講師をしておきながら、こんなこというのもアレなんですけど、
知識は大事だけど、知識先行で頭でっかちに考えているばかりではダメ。
考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて、、、動けない!
みたいなことになりがちです。
行動が伴わなければ何も始まりません。
考えて動く考えて動く考えて動く考えて動く考えて動く、、、、
トライアンドエラーの繰り返し。
すると進んでいくうちに階層が上がっていて、少しずつ見える景色が変わることに気づきます。
今まで低くて見えてなかったものが、視座が高くなったことで見えてくるんですよね。
この「動く」を突き動かすのがビジョンだったりパーパスだったりするわけです。
細かい道のりは決められないけれど、北に向かうのか、南に向かうのか、大きな方向性だけは決めておいた方が絶対良い。
僕たちはデザインを通して、日々そんなお手伝いをさせてもらっています。
ご参加くださった方の背中を押せていますように!
薫化
こんにちは、志波です。
最近出会った、自分もこうありたいなぁと思った言葉をご紹介します。
【薫化(くんか)】
徳によって人を良い方に導くこと by広辞苑
こうしなさい、ああしなさいと、口うるさく言って相手に行動を促すのではなく、
普段の言動や行動が、どこからともなく漂ってくる心地よい花の香りのように
相手の心に入り込み、良い方向へ導いていくこと、それが「薫化」だそうです。
※徳:広く他に影響を及ぼす望ましい態度
僕自身、誰かから指示されて動くのが大嫌いなので、同じように人にどのこの言うのも嫌いなんです。
だって鬱陶しいじゃないですか、お互いに(笑)
だったら自分の良い在り方が、自ずと周りの誰かに影響していくような関係が素敵だと思ったんです。
家庭でも会社でもどんなコミュニティにおいても。
昔の僕はパワーや立場で人を動かそうとしていました。
高校で野球部のキャプテンをしていた時、監督から「おまえにはキャプテンシーが無い」
と叱責されたことがあります。当時はさっぱりわかりませんでしたが、
ようやく監督が伝えたかったことがわかったような気がします。
親子、夫婦、交友、隣人、すべてがわが鏡であって、わが心のままに変わって行く。
今日までは、相手の人を直そうとした。鏡に向かって、顔の墨をけすに、
ガラスをふこうとしていたので、一こうにおちぬ。
自分の顔をぬぐえばよい。
人を改めさせよう、変えようとする前に、まず自ら改め、自分が変わればよい。
これは僕が勉強してる会の栞に書かれてある一説です。
はじめてこの言葉を見た時、ガラスを拭こうとしている自分にハッとさせられました。
相手にあると思っていた汚れが実は自分の汚れだったとは、、、
しかも自分を拭えば、当然鏡(=相手)の汚れも消えるわけです。
言うは易く行うは難しですが、日々の地道な積み重ねしか道はありません。 生きてるうちに美しい花を咲かせたいものです!
1.01と0.99の差
こんにちは、志波です。
先日ご縁あって、デザイン専門学校の入学を控えた学生さんにプレ授業の一環で講演をさせていただきました。
まだ18,19歳のみんなにどう伝えたらいいか、何を伝えたらいいか悩みましたが、皆さん真剣に聞いてくれていました。
最後に何かモチベーションが上がりそうなことを伝えたいな、ということで「1.01の法則、0.99の法則」という話で締め括ったのですが、それを今日は綴ります。
結論としては、小さなことでも継続するとすごい大切なんだよ~!という内容ですが、数字でかつ時間に落とし込むと大人でもハっとさせられるものがあります。
ご承知の通り、1は何回掛け合わせても1ですよね。
1×1×1×1……….×1=1
何が言いたいかというと、毎日何の努力もしなければ、当然何も変わらないということです。
けれど、ちょっとだけ努力をしたとしましょう。
0.01(1%)だけで構いません。
さて、1.01を365日分を掛け合わせると、いくつになると思いますか?
1.01×1.01×1.01×1.01……….×1.01=37.8
1から1%増やしただけで、なんと1年で約37倍!
すごいですね〜。
では逆にちょっとだけ怠けたとしましょう。
1%引いた0.99を365日分を掛け合わせると、、、
0.99×0.99×0.99×0.99……….×0.99=0.03
1から1%引いただけで、なんと1年で1/30に。
この両結果の差をとると、なんとなんと1260倍!
ちょっとの努力とちょっとの怠けがすごい差を生むことがお分かりいただけると思います。
じゃあ1%を1日に換算するとどれくらいの時間になるかというと、
1日=24時間=1440分なわけですから、その1%。
1440分×0.01=14.4分
つまり、1日たった15分努力すれば、1年後、5年後、10年後にはすごい差になるわけです。
ちなみに僕は、なかやまきんに君のエクササイズ動画で毎朝15分ほど運動をしています。
しかしこのたった15分の運動がたった数ヶ月ですでに体に変化をもたらしているんです!
1週間に1回2時間運動と言われるとハードル上がりますが、毎日15分というのは継続が容易いことも実感しています。
実際のところ人生が掛け算なのか足し算なのかはわかりませんが、小さな日々の繰り返しが未来を作っていることは間違いありません。
デザインにおいても、「神は細部に宿る」という言葉にあるように、小さな事をとても大事にします。
小事は大事、ちなみに英語ではa small leak can sink a great shipと表現するようです。
直訳すると「小さな水の漏れが大きな船を沈める」という意味で、小さな事が、大事(おおごと)になるという訓戒のようですね。
デザイナーの卵たちに追い抜かれないよう、努力し続けます!
9年目のはじまり
こんにちは、志波です。
今月からMERRY BEETLEは9期目がスタートいたしました。
フリーランスで創業してからを考えると11年と5ヶ月が経過したことになります。
これまでご依頼くださったお客様、いつもお力添えいただくパートナーの皆様、一緒に働く会社のメンバー、そして家族のおかげと感謝の気持ちでいっぱいです。楽しいことも辛いことも沢山ありますが、振り返ればすべてよかったなぁと思えます。
毎月奈良県にある大神神社へお参りしていますが、年度はじめは御祈祷をしていただきます。
しかし年に一度の行事なので、玉串の作法がなかなか覚えられません、、、
「今期も無事お参りさせていただくことができました、ありがとうございます」
と感謝を伝え、新年度のスタートに気持ちを引き締めました。
法人として10期目を目前に、新しいことに挑戦しようと動き出しています!
素直じゃない性格のせいか、誰かの後をトレースするのが苦手なので、難しい挑戦になると思います。
言い訳せず、どうやったら実現できるのか?だけを考え続け、必ず皆さんに実現できたことをご報告いたしますので楽しみに待っててくださいね。
10年偉大なり、 20年恐るべし、30年にして歴史になる、という言葉の通り、継続することは容易なことではありません。
やればやるほどデザインやブランディングって難しいなぁと感じるので尚更です。
ですが、この難しいなぁという経験も、より良い未来の糧にしていきますので、引き続きよろしくお願いいたします!
AIが答えを出せない 問いの設定力
こんにちは、志波です。
現在、ある大学さんのビジョンブック作成プロジェクトに関わっている関係で読んだ1冊をご紹介します。
AIが答えを出せない 問いの設定力
著者:鳥潟幸志
今までは「課題を解決する」能力を求められ、私たちは学校の中で、いかに早く正しい答えを出せるかをトレーニングさせられてきました。しかしこれからはAIが解決することをどんどん行うでしょう。では私たち人間にはどんな能力が求められるのか?それが「問いの設定力」(=課題の設定力)です。AIもインプット(問い)がなければ何もアウトプット(解決)することができませんし、インプットの質が低ければそのアウトプットも質が低くなります。
ではその「問い」をどう設定するかというと、取り扱う事象の「理想は何か?」を考えることです。例えば自分の企業が目指す理想の未来は何か?とか。すると理想と現実とのギャップ(=課題)が明確になり、そのギャップを解決するためにはどうしたらいいのか?という問いに変わります。
そしてその問いに対して仮説を立て、実行し実証していくことになるわけです。この時に「決める力」が重要になります。
これらの問いを生み出すのも、どんな行動をするのか決めるのも、本人の内面にある価値観が作用するため、「自分らしさ」が影響してくるわけです。デザイン経営の取り組みでもお話した「アイデンティティ」から創出するという点に繋がりますね。
AI活用系かと思いきや、マインドセット系の書籍でしたが、創業して10年、僕も今まさに自分自身への「問い」を繰り返しているところだったので、参考になる1冊でした。
頭で考え・心で感じ・腹で決め、新しいことに共にチャレンジしましょう!
二宮金次郎と報徳
こんにちは、志波です。
4月になり世間は新年度、桜もようやく咲き始め気持ちの良い季節になりました。
私ごとですが娘も今日でちょうど1歳を迎え、1年前出産をソワソワしながら待っていたことを懐かしく思います。
さて、今日は二宮金次郎から学んだことを少しお話したいと思います。
数年前に映画「二宮金次郎」とご縁があったのをきっかけに、師の1人として彼の生き方や在り方から学ばせてもらっており、先日も金次郎の7代目子孫であられる中桐 万里子さんの講演を聞かせてもらいました。
二宮金次郎といえば、薪を背負いながら本を読む少年の像が有名ですが、実際何をした人なのか良く知らない方も多いのではないでしょうか?(僕も知りませんでした)
かいつまんでご説明すると、以下のような感じです。
“実家再興に成功したことをきっかけに小田原藩士服部家に財政の建て直しを頼まれ、これも見事成功させます。それが広まり小田原藩の分家にあたる桜町領(栃木県二宮町)の再興を頼まれたことから、生涯になんと615の村々を立て直しました。
そんな金次郎の生き方に渋沢栄一や松下幸之助も大きく影響を受けたようです。”
金次郎にまつわるお話は多々ありますが、僕が今日お伝えしたいのは、中桐さんが講演の中でお話してくださった「報徳」についてです。
昨今、ビジョンやパーパスなど、企業として社会に対して大きなことを掲げることがトレンドですね。
金次郎は当時、数多もの村を立て直す中でどんなビジョンを掲げていたのか気になりませんか?
どうやってこのような偉業を成し遂げたのか?
講演の中で中桐さんはおっしゃいました。
金次郎は大きなビジョンを掲げていたわけではありませんでした。
ただただ、自分を大役に抜擢してくれた藩主のために尽力しているだけだ、と。
”受けた徳や恩義に報いる”
これが金次郎の「報徳」という考え方だと教えてくださいました。
もちろん国として、藩として、目指すべきものはあったでしょう。
しかし金次郎を突き動かしたのはビジョンではなく、自分を抜擢してくれた人のためにという想いだったのです。
ビジョン浸透のためにインナーブランディングを!と言われますが、恩を感じる力、感謝できる心を鍛えることがまずもって大切なことではないでしょうか。何もかもが満たされた現在において「有難い」と思うことは容易ではありませんが、絶対に失ってはいけない気持ちですね。
まだ何者でもない僕に「あんたは世界で活躍する男や!」と言ってくださる偉大な経営者の先輩がいらっしゃいます。
自分は大丈夫だろうか?と不安になる時、いつも勇気づけてくれるこの言葉を真実にすることが、僕にとっての報徳です。
ファインミネラル
こんにちは、志波です。
先日2/25で、38歳になりました。
そんな38歳ほやほやの志波は、ちょっと前にBRUTUSの鉱物特集を見つけてから鉱物にハマっておりまして、、、 それぞれ固有の規則性をもつ結晶と、環境という不確定な要素が織りなす造形はまさに神のデザイン。
独自の色も相まって、うつくしいな〜とうっとりしちゃいます。
ちなみに、鉱物標本の中でも、特に造形的に美しくクオリティの高い標本のことを「ファインミネラル」と呼ぶそうです。
特に印象的だったのがローザサイトという鉱物。
鉱物といえばトゲトゲしいイメージですが、これはまったく違って今にも動き出しそうな煙のよう。
銀河のようにも見えますね。生で見てみたいな〜。
そんな僕のために、今村と土屋が誕生日プレゼントとして鉱物のおしゃれな本をプレゼントしてくれました。
癖の塊のような本ですが、魂を感じる1冊です。
これでオフィスのおしゃれ化もまた一歩前進前進。
わざわざ本を包む紙まで鉱物モチーフでデザインしてくれちゃってます。
「SHIBA」の文字が隠れているようなので是非探してみてくださいね。
ありがたや。
これから自分自身が、家族や仲間、関わってくださるすべての方とその環境の中で、どんな成長をしていくのかとても楽しみです。
楽しいことも嬉しいことも辛いことも悲しいことも、全部ひっくるめた「ファインミネラル」になれるといいな。
めんどくさいことを大切に
こんばんは、志波です。
今日は少し昔を振り返って、2021年6月に平和紙業さんのペーパーボイスギャラリーにて開催した弊社の個展「THE PAPER PLAYING」に関するお話をさせていただきます。
この展示会は、弊社設立5周年の節目として、これまでの振返りとさらなる挑戦に向けて開催しました。
何を展示しようかとても悩んだのですが、紙屋さんのギャラリーであったのと、今年もそうですが毎年様々な加工や紙を駆使して年賀状をデザインしていたので、それらを軸として展示を構成することに決めました。
紙であそぶ、紙と楽しむというタイトルのもと、「紙で表現できることってなんだろう」という視点から、切ったり、ちぎったり、折ったり、丸めたり、いわば大人の自由研究といったところでしょうか。
展示する作品はもちろんですが、空間にこだわりたかったんです。
ただ作品を見てもらうだけではつまらない、コロナ禍で沈んだ世の中に少しでも感動を届けたい、そんな想いから紙のインスタレーションを考案し、およそ3500枚の紙で壁一面を包み込みました。
現場で作業できるのが実質7時間程度しかなかったので、事前準備も当日もかなり大変でしたが、紙の壁でつくられた空間は想像以上に特異なものでした。
昨今、多方面で「効率」が重視されがちですが、デザインは違うと思うんです。
独立する前にnendoの佐藤オオキ氏のもとで働いていましたが、彼らのデザインや展示はどれも変態的な「めんどくさい」の塊。そこにはエネルギーがあり、感動が生まれることを体感しました。だから自分もデザインをするときはそのことを大切にしています。
日頃行っているブランドをつくることも「めんどくさい」ことを丁寧にするから、正しく伝わるのだと思います。
これからAI生成もパワーアップしてくると思いますが、大切なのはうまく使うことだと思います。 テクノロジーと人しかできないことを組み合わせて、これからも「うつくしいもの」をつくり続けます。
THE PAPER PLAYING https://merrybeetle.jp/works/the-paper-playing/
技術力と幸福度のパラドックス(2)
こんばんは、志波です。
先週に続き、技術力と幸福力の関係についてお話したいと思います。
前回は今までの習慣を「捨てられない」ことが、働く環境が良くならない原因のひとつであるとお話しました。
さて、海外に目を向けてみると、ものすごく「捨てる」のがうまい企業があるのをご存知でしょうか。 おそらく大勢の方がお世話になっているアップル社です。
アップル社製品の成長と、捨てることが非常に大きな関係性を持っていると僕は思っています。
例えばiPhone。
まず最初に捨てたのは携帯電話のボタンです。タッチパネルという概念で置き換えられ、 最初はドギマギしたものの、今では当たり前のように市民権を得ています。
指紋認証からカメラを活用した顔認証に技術が進歩することで、唯一残っていた丸いボタンもなくなりました。
さらに細かいところで言うと、充電するための端子の形状もどんどん変化していってますよね。
(これがユーザーとしては結構困りごとではありますが、、笑)
皆さんは馴染みがないかもしれませんが、デザイナーがよく使うデスクトップのiMac。 これもたくさん捨てられてきました。
一番驚いたのはCDドライブがなくなったことでした。
以前は音楽を聴くため、データを読み込むため、いろんなシーンで使用していましたが、 アップル社は、このCDが将来使われなくなることを見越して捨てたのです。
実際、音楽はダウンロードするようになりましたし、データもオンライン上でやりとりされるようになり、 CDドライブが無くなったことで困ることはほぼありません。
このような「捨てる」姿勢が、アップル社を大きく成長させた要因のひとつだと僕は考えます。
ということで話を1回目に戻しますが、僕はこの技術力の革新の恩恵を、
一緒に働く仲間の生活の豊かさに還元したいと思い
働き方の古い習慣を捨てようと画策しています。
何を捨てるのかというと、週休2日という概念です。
完全でなくても週休3日を導入することをひとつのゴールに据えています。
先週お話ししたように、5日かかっていたことが4日で終わるのならば、単純に1日休めます。
だったらしっかり休んで、生産性高く仕事しようよ!というのが僕の思いです。
ですがいきなり週休3日となると、やはり不安や不具合も当然生じるでしょう。
なので、まずは有給を全部消化することで、休みを取ることに耐性を作ろうとしています。
そもそも休みにくいという習慣が悪きものですよね。
これにはスタッフもそうですが、経営者の思考も当然変えなければなりません
だって給与払ってるんだからいっぱい働いてもらわないと困るよ!というのが正直なところですから、、、
少し時間はかかるでしょうし、もしかしたら間違いだったとなるかもしれませんが、
変化をチャレンジすることに価値があると思っています。
何を残し、何を捨てるのか、この見極めは経験がモノをいうと思います
そのためには沢山チャレンジして、失敗は小さく済ませることが大切ですね。
技術力と幸福力が同じ成長曲線を描く未来になりますように。
技術力と幸福力のパラドックス(1)
こんにちは、志波です。
ここ最近ずーっと気になってることがあります。
それは、私たちがより幸せに、より豊かになるようにと技術力がぐんぐんと向上してきたのであれば、私たちの幸福度も同じような成長曲線を描くべきじゃないのか?ということです。
この裏にはそれを体感してないという実感があり、なんなら技術力が低かった時代よりも忙しく(時間的うんぬんというより、文字通り心を亡くしているという意味)しているんじゃないかとすら感じます。
デザイナーが仕事をする上で大きく影響を 与えたもののひとつが通信手段の変化です。
電話からメール、さらにタイムリーにやりとりができるチャット、そして遠く離れた人との打ち合わせがオンラインでできるまでに発展。データのやりとりで言えば、フロッピーやディスクに焼いて、郵送または直接届けるという手法から、オンライン上のサーバーにアップして共有するという手法へ。 以前であればいつでもデータを届けられるように、大手広告代理店のすぐ近くに事務所を構えるというのが当たり前でしたが、今ではそれはさほど拠点を構える上での重要事項にはなりえません。実際弊社もそういうエリアからは程遠い大阪堺という地でお仕事をさせてもらっています。
メールでは会話のキャッチボールが遅かったものが、チャットの登場でかなりの時短に。オンラインでの会議がこのコロナ禍で当たり前となり、移動時間という概念がなくなりつつあります。
とにかくここ数年で格段に便利になったことは言うまでもありません。
しかし、便利さによって私たちは果たして本当の豊かさを得ているのでしょうか?
例えば以前は5日かかっていた仕事が、技術力の革新によって4日で済んだとしましょう。そしたら今までとは違って1日分の時間が残ってるはずですよね?であれば、この1日を家族との時間や趣味の時間を充実させて、しっかりリフレッシュして仕事に打ち込んで生産性を上げる、というのが理想な状態だと考えます。
ですが残念ながら多くの場合そうではなく、タイムリーにピコピコと鳴るスマホに動かされ、結局メリハリの無い働き方をしているのではないでしょうか。
では、なぜこのような状況に陥るのか、それは「捨てられない」ことが原因のひとつだと僕は思っています。
何を捨てられないかというと、以前からの習慣です。
人は動物ですから、身の安全を確保することを最重要事項において生きています。今まで5日働いてきた中に突然1日のゆとりが生まれ、働くのをやめることに不安を感じます。さらに日本人は勤勉ですから、1日ゆとりができたなら、さらに仕事を入れようとしてしまいます。その結果、私たちは以前からの働く習慣から抜け出せずにいるのです。
海外に同様の文化があるのか知りませんが、日本ではわざわざ「断捨離」という言葉を使って、モノを整理しますよね。それくらい「捨てる」ということは難しいことが伺えます。
とりあえず保留にしていること、多々ありませんか?(僕は多々あります笑)
この続きは次週に。
読んでいただき、ありがとうございました。
アレの季節になりました
こんばんは、志波です。
そろそろアレの季節になりましたね。
アレですよ、アレ。
そう年賀状を考える季節です。
これが結構脳ミソを占領しちゃうんで、毎年アイディア出しに苦労しちゃいます。
ということで、今日は脳ミソをフル稼働させて生み出した力作の年賀状たちをダイジェストでご披露したいと思います。
気になった方は、是非詳細ページをご覧くださいませ。
SDGsなどを理由に、年始の挨拶をやめますというお話を耳にしますが、年に一度くらい、お世話になってる方に思いを馳せて一言添える時間があってもいいんじゃないでしょうか。
2017年
酉年ということで、「キリトリ(切鳥)」をテーマに作成しました。
ミシンめに沿って年賀状を切り取り、並べ替えるとニワトリに変身!
お金がなかったので、ミシン目を手で加工したのは良き思い出です。
2018年
お正月の書き初めから着想し、書道を練習する「水筆紙」を仕様しました。
水をかけたら、あらビックリ、2018の文字が登場!
2019年
おそらく箔にハマってた時期に考案。
既存の技術を使った新しい表現を目指した、技術屋さん泣かせの名作。
今までで一番コストがかかったと思います。
2020年
ウーペという起毛紙の熱可塑性を利用した年賀状です。
一見何もないように見える紙面を傾きを変えることで、、、
ストイックなデザインに仕上がりました。
2021年
コロナで世の中が辛い時期、少しでもハッピーになるようにと
土屋の可愛いイラストを入れてみました。
熱で反応するインクを使用した年賀状です。
2022年
、、、多忙を言い訳にパスした1年でした。
2023年
前年に印象的だったお仕事をモチーフにデザイン。
パール紙など複数のテストを経て、一番表情が面白かった、
見る角度で様々な色彩が現れるホログラム紙を利用した年賀状。
タイポグラフィに今村の個性が炸裂しています。
さて、
2024年はどんなものに仕上がるのか!?
どうぞお楽しみに!