増やした手間
2023.10.06
日々のこと/土屋小春
こんばんは、土屋です。
我が事務所に、レコードプレイヤーが導入されました。おしゃれな事務所にしたくて導入しました。冷蔵庫の上に載せました。
CDで育った私は、レコードの存在は知っていたものの、触った事も無ければその仕組みを特に知る事もなく、今日まで生きてきました。
知っていたのは、溝に針を落とすと音が鳴る、くらいのこと。
今日の午後はずっと、ドビュッシーのピアノ音楽を聞いています。片面だいたい30分程度。30分経つと音も止まるので、ひっくり返すか再度再生ボタンを押しに冷蔵庫まで行く必要があります。たった10歩ですが、30分毎。手間といえば手間。しかし我が社ではわざわざその手間を増やしたわけです。
「手間がかかる」というのは一見ネガティブな印象がありますが、そんなこともないはずです。
例えば、コーヒーをマシンではなく自分の手でお湯を注いで入れて時間や手間を楽しむことで、心の豊かさや穏やかさを感じるように。
デザインでいえば、既存のフォントをただ使うのでなく切ったり繋げたり、太くしたり細くしたりして手間をかけることでより良いものができていくように。
音楽を流すためにレコードをひっくり返すことで、忙しくても一息ついたり、凝った肩を伸ばす時間ができたり、針が溝を移動する様子を眺めたり、溝から音がなる仕組みを考えてみたりと、手間から生まれるより良い心や体の状態・より良い発想や思考がきっとあるんじゃないだろうか、と。
なんて、まだレコードも初日なので実感はありませんが(笑)乞うご期待、ということで。
ジャズやクラシックのレコード、いろいろ聞きたいな〜。
なんて書き終わるころには、レコードも2回くらいはひっくり返していました。