はじめまして(3)
2022.12.09
日々のこと/志波大輔
志波の自己紹介の最後となります。
始まりは大阪に帰って独立を決める話から。
[びびりながらも独立]
nendo退職後、東京で少しの休息期間を経て大阪へ帰ることを決意。ちなみに休息期間中は体を動かしたいと思い、クロネコヤマトでアルバイトしていました。もんじゃ焼きで有名な月島が勤務先でしたが、人情溢れる下町で、すごく楽しく働かせてもらいました。
是非ウチに就職してほしいとセンター長からオファーをいただきましたが、僕には夢があるんです、ごめんなさい!と丁重にお断りしました。他にも一緒にパスタ屋をやらないか?と誘われたりと、自分に軸がなかったから周りから誘惑が訪れるのだと今ならわかります。
しかし大阪へ帰るも何とも踏ん切りがつかず、グラフィックデザインを勉強したいとデザイン事務所を探し、求人募集していないか問い合わせるも敗退。勤めるという選択肢が消えるも、どうしていいかわからない僕に恩師が背中を押してくれました。大学生時代に塾でアルバイトをしていたのですが、その時の社長であり、僕を大学合格に導いてくれたのが恩師です。
彼は僕にこう言ってくれました。
「あれができたら、これができたらと言ってるうちは何もできないよ」と。
この言葉は晴天の霹靂でした。そして2014年1月にフリーランスデザイナーとして大阪で独立を決意したんです。
[フリーランスになって]
独立したものの、nendo時代のコネなどは全く無く、当然人脈も仕事もありません。デザイナーとして働いていただけなので、どうやったら仕事をいただけるのかもわかりません。堺と東大阪、塾のアルバイトを2つかけもちしながらのスタートです。
世の中には異業種交流会なるものがあるということを知り、少しずつ参加するようになりました。名刺を交換するだけでは大きな発展はありませんが、都度小さなご縁を紡ぎ合わせながら、本当にちょっとずつ前進することができました。超人見知り&斜に構えるタイプなので第一印象は最悪だったと思います(笑)
当時は実家で仕事をはじめましたが、なかなか集中して作業ができず、学習塾のデスクを1つ間借りさせていただきました。塾講師>デザイナーのようなバランスで生活をしていました。
たまに一番最初の仕事は〇〇でしたか?と聞かれるのですが、当時は必死すぎてほとんど記憶がありませんが、おそらく塾のチラシ等のお仕事をいただいたと思います。
[MERRY BEETLEの誕生]
独立をして1年後、異業種交流会で知り合った先輩経営者との出会いで転機が訪れます。経営者として勉強したほうがいいと、経営者の教育団体を紹介してもらい、そのコミュニティーに所属することとなります。デザイナーであれば、クリエイティブのコミュニティに所属することが多い中、経営者団体に所属させてもらったご縁が、人生を大きく変化させたと言っても過言ではありません。
独立してすぐの頃は自分に全く自信がなく、人生で一番どん底メンタルでした。そこで自分と向き合う機会が多々生まれ、少しずつ気持ちが変化していったんです。さらに様々な良縁が合間って、現在の堺事務所を設立、さらには法人化するに至り、2016年にMERRY BEETLEが誕生しました。
この時、収入源だった塾のアルバイトを辞める覚悟を決めるのに非常に勇気がいりましたが、「得るは捨てるにあり」という教えのもと、断ち切りました。何かを得るには、何かを捨てなければならないという哲理です。ですが不思議なことに、ここから一気に仕事をいただけるようになりました。
その後も沢山の良縁をいただき、お陰さまで今があります。
皆さんに手伝ってもらい、できあがった堺の事務所。大きな窓が心地よいです。
今はかなり物が増えてしまったのですが、愛着のある我がオフィスです。
[未来にむけて]
お話してきたように、僕はクリエイターと経営者、両方のフィールドに所属してきました。コロナ禍ですごく辛い思いもしましたし、小さい会社ながら「経営する」ということの難しさも身をもって体験しました。(もちろん今もしています)
だからこそ、もっとデザインの力を通して会社経営に役立てる組織を作りたいと考えるようになりました。そこで現在弊社では 「デザイン」と「ブランディング」の2本柱で事業を展開しています。
ブランディングはロゴやウェブサイト、内装など一貫性のあるデザインをつくるだけではありません。大切なのはそのデザインに至るまでのビジョンやパーパスを明確に確立させることにあります。これからの未来により良いモノを残すことを使命にスタッフ一同頑張りますので、一緒にブランドをつくりましょう。
今後は経営者としての在り方や、書籍、テザイン・ブランディングのことについても自社の取り組みなど交えながらお話させていただきたいと思います。
もちろん日々のことも引き続き投稿していきますので、お付き合いいただけると嬉しいです。
長くなりましたが、自己紹介をお読みいただきありがとうございました。
とある日のお気に入りワンショット。
最高の仲間としばらく少数精鋭でデザインしていきます。